パック入りの水産廃棄物 宮城県、山形県内で処分へ
2011/04/18
ニュース
水産加工場が被災し冷凍・冷蔵水産物の腐敗が進んでいる問題で、宮城県は16日、海洋投棄できないパック入りの水産物3万トンを山形県内で産業廃棄物として処分する方向で最終調整に入った。
宮城県によると、業界団体を通じて打診したところ、山形県から15日「受け入れられそうだ」と返答があった。具体的な処理施設や時期、量は調整中。埋め立てや焼却による有償処分を検討しているという。
被災した冷凍・冷蔵庫内にある水産物のうち、サンマやサバなど3.5万トンは約90キロ沖で投棄を進めている。海洋投棄は有機物が条件のため、ビニールなどで包装された3万トンは産業廃棄物として処理する必要があった。
宮城県は、県内の産廃業者団体に検討を依頼したが引受先が見つからなかった。県は「山形県の量によっては、さらに処分先を探す必要がある」(水産業振興課)としている。
海洋投棄は15日までに、気仙沼港から1500トン、石巻市と女川町分として石巻港から2600トンをそれぞれ運び出した。作業は4月末に完了する見込み。
出典:河北新報社