東京の鉄スクラップ、一段と下落-原料供給悪化予想で弱基調続く
2011/03/31
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東京地区の鉄スクラップ相場が一段と下落した。
指標となる電炉買値(炉前価格)は前週に比べトン当たり2000円(6%)安い。東京電力の計画停電を受け、関東の電炉各社が鋼材生産を減らす中、関東の原料需要が大幅に減少。
一方、物流の改善で流通量は回復しており、鉄スクラップ業者からの荷受けを停止するメーカーが相次いでいる。
放射線の影響で東アジア向けの輸出も停滞が続くことから、今後も需給の悪化が予想され、相場の弱基調は継続する見通しだ。
28日時点の電炉買値はトン3万4500―3万5500円どころ。今月に入ってからの下げ幅はトン5000円(13%)近くに拡大しており、2010年12月以来の安値水準となった。
出典:日刊工業新聞