エコアクション21:じわり浸透 認証取得72件 /沖縄
2011/02/05
環境省
二酸化炭素や廃棄物削減といった企業の環境対策を審査し、環境に配慮した企業を認証・登録する制度「エコアクション21」の認証を受ける企業・団体数が、県内で徐々に増えている。
国際標準化規格ISO14001を参考に環境省が策定したガイドラインに基づく国内限定の認証・登録制度だが、今年1月末の時点で認証取得企業・団体が72件となった。ISO14001の認証・登録件数は減少傾向にあり、審査・登録料も安く比較的更新しやすい「エコアクション21」が浸透しているようだ。
エコアクション21は、全国的には2010年12月末で5942件と右肩上がりに増加。国際取引で通用しないが、ISO14001と比較して構築しなければならない社内システムが簡易なもので済み、様式や基準も決められているので作成しやすい。審査・登録料が安いことから、比較的更新しやすい面を持つ。
また、環境負荷削減が直接要求されるため、負荷・対策チェックリストがあり、環境活動リポートの作成・公表も求められる一方、環境への取り組みを広くPRでき、企業イメージの向上につながる利点がある。
ISO認証機関データをまとめた日本適合性認定協会の統計によると、09年度の県内のISO14001認証取得企業・団体は105件だったが、10年2月1日現在で74件に減少。一方、エコアクション21は、04年度からの7年間で認証された73件のうち、認証取り下げは1件のみだった。
県内では那覇市とうるま市が建設工事入札資格格付けの際、同制度登録企業に加点している。県はISO14000シリーズの認証企業に対し加点しているが、エコアクション21は対象としていないため、県内関係者は加点を求めている。
制度を運営するエコアクション21中央事務局は認証企業の増加について「制度の普及活動も進んでいるほか、競争入札参加で有利になるケースも増えている。更新しやすい特徴もあり、増えているのではないか」と説明している。
出典:毎日新聞社