JR東、品川区にリサイクル施設 分別業務を集約
2010/09/21
環境省
東日本旅客鉄道(JR東日本)は10月1日、東京都品川区内の貨物駅に隣接した土地にごみのリサイクル施設「資源循環センター」を開設する。
駅構内で出る缶、ビン、ペットボトルの分別・リサイクル業務に加えて、列車内のごみの分別や紙リサイクルの設備を備える。公共空間である駅や列車内では毎日多量のごみが排出される。年間約1万7000トンの処理能力を持つ大規模施設で、資源の有効活用につなげる。
東京貨物ターミナル駅に隣接した約7500平方メートルの敷地に延べ床面積計約5700平方メートルの建物4棟を建設した。各棟ごとに「混在ごみ」の分別や、缶やペットボトルのリサイクル、古紙・機密文書の処理などをする設備を配置。周辺自治体から廃プラスチック処理業務の一部も受託する予定だ。
屋上や壁面計約2000平方メートルを緑化したほか、敷地内にはビオトープ(生物生息空間)をつくるなど環境対策にも気を使った。室内環境や施設周辺への影響にも配慮し、臭気対策としてイオン脱臭装置を設置した。
東京駅や新宿駅など都内主要駅で排出される混在ごみの分別などをしていた上野駅ごみ処理設備が老朽化したため、移管先として新設した。東京・新宿・上野駅の駅構内の混在ごみを分別するほか、都内のほぼ全駅から回収する缶、ビン、ペットボトルのリサイクル業務を担う。
北区にある東京新幹線車両センターや田町車両センターなどで行っている列車内に捨てられたごみの分別や、新木場リサイクルセンターの紙リサイクルなど、各地のごみ処理業務も一部統合する。同社の駅や列車内で排出されるごみの総合処理拠点として運営する方針だ。
出典:日本経済新聞