不法投棄9000トンを「60トン」 宮古島市「引き継ぎでミス」
2010/08/31
ニュース
宮古島市が2009年度の不法投棄されたごみ撤去量9218トンを、県に対して60トンと誤報告していたことが30日までに分かった。
県文化環境部環境整備課は、誤報告を基に09年度の県内の撤去総量を1556トンと記した資料を対策会議などで使用しており、今後同市の修正報告を受けて資料を修正する方針。不法投棄の現状把握に必要な数字について、チェック機能が働いていない現状が浮き彫りになった。
同市環境保全課の上地秀光課長は、原因について「担当者が代わる際に、前任者から引き継ぎがうまく伝わっていなかった」としている。同課は5月17日に県宮古福祉保健所に報告、同保健所が県に報告した。
県環境整備課によると08年度の県内の不法投棄ごみ撤去量8929トンのうち、同市の撤去量は8919トンとほとんどを占めている。修正後の09年度統計でも同市の撤去量が県内総量の85%以上を占める見込みだ。
前年度と比べ、撤去量に大きな開きがあるにもかかわらずミスを確認できなかったことについて、同課は「市からデータを受けた時点で宮古福祉保健所が市に確認したが、チェックしきれなかった」とし、今後の再発防止策として「(前年度と)大幅に数字が変わった場合には、再確認を徹底する」としている。
同市では各集落にあった古くからのごみ捨て場が廃止されたにもかかわらず、同じ場所への不法投棄が続いている。
出典:琉球新報