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【積水ハウスの50年】廃棄物リサイクル コスト削減に寄与

2010/08/10

環境省

 積水ハウスは2002年、ゴミを排出しないゼロエミッションを生産工場で達成した。04年には産業廃棄物の広域認定を取得。その後、新築現場、アフターメンテナンス、リフォーム現場と次々とゼロエミッションを達成していく。

 新築住宅の流れをみると、施工現場では断熱材や廃木材など27品目に分別。それぞれ専用の回収袋に詰めてトラックに搭載して工場に送り込み、さらに80品目へと細分化する。

 回収された廃棄物は、さまざまな原材料にリサイクルされる。例えば壁や床を作る際に使われる石膏(せっこう)ボード。従来は全量を仕入れ先メーカーに処理委託していたが、卵の殻と混合してグラウンド用の白線の材料として利用できる見通しが立ったため、10年から「プラタマパウダー」として販売している。

 原材料の再生に力を入れるだけではなく、廃棄物の発生量を減らすため、施工法にも工夫を凝らしている。

 石膏ボードの場合、従来は壁から施工していたが、天井部に先に張るという手法を取り入れたところ、効率的に作業が進み使用量が減っていった。また、ボルトについては紛失しても即座に対処できるよう余剰分を用意していたが、その余剰分の量を減らした。

 その結果、「緊張度が増し、施工制度も向上するという副産物が生まれた」と担当者は指摘する。

 それらの効果は、数字に表れている。例えば新築の施工現場での住宅1棟当たりの廃棄物発生量は、09年度が1323キロだった。07年に比べると2割以上減少した計算だ。

 一方、さらなる廃棄物削減に向けた取り組みにも全社的に着手した。回収袋に取り付けたICタグを活用したシステムだ。

 具体的には現場で分別したそれぞれの廃棄物にICタグを付けて発生量を集計、分析、評価する。

 1棟ごとの情報を商品開発や部材設計、生産部門などへ伝達することによって資源循環を促進するのが狙いだ。11月からは全国で運用を開始する予定。担当者は「開発から施工に至るまでの改善活動につながる」と強調する。

 廃棄物の削減とリサイクルの推進は、着実にコスト削減効果を招いている。その実績は、すでに年間7億円の廃棄物処理コストを削減した。ICタグを本格的に活用していけば、さらに効果が高まることは必至だ。

 資源循環の推進は、環境対策だけではなく、経営体質を強化する上でも不可欠な戦略だといえよう。

出典:SankeiBiz

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