不法投棄を鳥居で撃退 「捨てづらさ」期待 篠山
2010/07/03
環境省
山中の道路沿いでの不法投棄に悩む篠山市の住民が、打開策として手作りの鳥居を設けた。京都府境に近い同市東部の立金(たつがね)地区。
桐山藤雄自治会長(65)は「捨てる人にも良心や信仰心はあるはず。赤い鳥居を見れば、捨てづらいのでは」と期待するが、成果はいかに‐。
人目につきにくいためか、山中の市道沿いの川やがけには約10年前から冷蔵庫などの家電製品やタイヤ、家庭ごみが大量に投棄される。
20戸でつくる立金自治会は年4、5回、清掃活動をするが、追いつかない。5年前には高さ2メートルの網を張ったものの効果は薄い。
「何とかならないか」。悩みが募る中、同じ問題を抱える京都府宮津市で、住民による“鳥居作戦”が成果を挙げていると知った。「鳥居の場所に捨てると罰が当たる」とおそれるのか、不法投棄が減ったという。1、2月に視察し、鳥居の寸法などを教わった。
6月30日、桐山自治会長ら3人が、高さ1メートル、横60センチの鳥居を3カ所に設置した。「人の心理に期待するしかない。どうにか不法投棄がなくなってほしい」と、神頼みの心境。効果が見られれば、増やすことにしている。
出典:神戸新聞