香川大医学部 組み換え大腸菌を不法投棄か
2010/04/01
ニュース
香川大学医学部の研究室が、遺伝子組み換え実験に使った大腸菌の培養液を、正規の処理を行わず、流しに廃棄し続けていた疑いがあることがわかった。事実であれば法律違反となるため、大学は本格調査に乗り出した。
香川大学によると、不法投棄の疑いがあるのは医学部の生体情報分子学の研究室で、今月18日、この研究グループの職員が阪本晴彦医学部長に告発した。
告発によると、現場責任者の准教授の指示で、遺伝子の組み換え実験に使った大腸菌をアルコール消毒や熱で滅菌処理しないまま流しに捨て続けていたという。大学の聞き取り調査に対し、この研究室の職員や大学院生約10人はいずれも「そんな事実はない」と答えたという。
実験が行われた部屋は大学に届け出た実験室とは違っていたことがわかり、大学は実験を停止させるとともに、文科省に報告し、本格調査に乗り出した。排水の水質調査も行われ、結果待ちの状態だが、毎月の定期検査では問題はなかったという。
実験を担当する教授は「現場は信頼できる責任者に任せていて、事実はなかったと信じている」と話している。告発が事実ならば遺伝子組み換え生物などの使用を規制する法律に触れるため、大学は慎重に調査を進めている。
出典:日テレNEWS24