鹿児島市:天ぷら油回収へ補助金 バイオ燃料などリサイクル /鹿児島
2010/03/04
環境省
鹿児島市は、ごみの資源化を進めようと、4月から天ぷら油の回収に補助金を出すとして、関連予算2669万円を10年度一般会計予算案に計上した。回収した油はバイオディーゼル燃料(BDF)などにリサイクルする方針。市はごみ収集車1台でBDFの走行実験を始めている。
市は、油の回収活動をしている町内会など各団体に1リットル30円の補助金を出し、回収促進を図る。
また、各団体は回収業者(5社程度)とそれぞれ契約。回収された油は、BDFの他、せっけんや家畜の飼料などに再利用するという。市は約320ある団体のうち、10年度から回収を始めるのが約2割と見込み、年間1万8000リットルの回収を目標にしている。
また、収集車の走行実験には、09年5月からかごしま環境未来館に市民が持ち寄った油約1100リットルを利用する。精製は民間委託で、1リットル78円で入札しており、軽油より割安という。実験がうまくいけば、来年度以降もBDFの利用を続ける方針。
BDFは植物由来のため、大気中の二酸化炭素(CO2)を増加させず、地球温暖化対策として注目されている。市によると、燃費は軽油とほぼ一緒で、粒子状物質の排出は低減するが、窒素酸化物は増加するという。
リサイクル推進課は「収集車をごみ資源化の啓発を担う存在にし、CO2削減につながる回収を広げていきたい」としている。未来館での回収も引き続き行う。
出典:毎日新聞社