ごみ収集車に廃油燃料
2010/01/07
環境省
雲仙市は6日、使用済み天ぷら油など廃食用油から製造したバイオディーゼル燃料(BDF)で、ごみ収集車の本格運行を始めた。当面、旧愛野町を走る1台に使用し、BDFの製造量を増やして利用台数を増やしたい考え。ごみ収集車へのBDF利用は、県内の自治体では初めてという。
同市では昨年度から、小浜温泉の熱を利用してBDFを製造する取り組みが始まっている。昨年3月には、県環境保健研究センターが島原工高などと協力し、小浜町歴史資料館に湯熱でBDFを製造する装置を設置し、実証実験を続けている。
同市は昨年10月、市民からの廃食用油の回収を市役所本庁など計7か所で開始。同センターが市内の飲食店から集めている分と合わせ、回収量は一か月間で200リットルで、180リットルのBDFが製造できる。
昨年12月からは、ごみ収集車への試験利用を始めた。180リットルで670キロを走行し、大きな問題は見られなかった。ただ、製造費は1リットル142円で軽油よりも高いため、廃食用油の回収量を増やすなどしてコスト削減を図るという。
6日は、県央県南広域環境組合西部リレーセンターで出発式が行われ、奥村慎太郎市長が「ごみ収集車への利用で、市民にも地球温暖化対策を身近に感じてほしい」とあいさつした。
出典:読売新聞