能代・産廃不法投棄で命令不履行 元社長を略式起訴へ
2009/12/25
ニュース
破産した能代産業廃棄物処理センター(秋田県能代市)の不法投棄事件で、秋田地検は24日、秋田県の措置命令に従わなかったとして、廃棄物処理法違反の罪で同社の福田雅男元社長(68)=東京都=を略式起訴する方針を固めた。
福田元社長は2007年3月、廃油入りドラム缶を撤去して地下水汚染を防止するなどの対策を取るよう県から措置命令を受けたが、同年5月31日の履行期限を過ぎても従わなかった疑いで、08年12月に能代署などから書類送検された。
関係者によると、福田元社長は「不法投棄は従業員が勝手にやった」などと供述する一方、措置命令に従わなかったことは認めているという。地検は過去の判例などを検討した結果、不法投棄が故意ではなくても元社長の責任は問えると判断したとみられる。
センターは1980年に操業を開始。87年以降、周辺の沢に汚水が染み出して社会問題化した。98年に破産するまでに、不法投棄された分を除き汚泥やがれきなど約101万トンの産廃が約18万平方メートルの敷地に埋められたとされる。
06年に不法投棄の廃油入りドラム缶が見つかり、県が07年6月に廃棄物処理法違反容疑で県警に告発した。
出典:河北新報