危険いっぱい、ごみ収集 スプレー缶で火災 串、ガラスでひやり 金沢市
2009/12/22
ニュース
年末の大掃除シーズンに入り、ごみ収集の作業が慌ただしくなっている。降雪による収集業務の支障に加え、作業員の悩みの種となっているのが、分別不徹底による火災やけがだ。
金沢市内では今年、スプレー缶やライターなどが原因とみられる収集車火災があったほか、ガラスや鋭利なごみが交じりヒヤリとするケースもあり、市では「年の瀬の多忙な時期でもごみ出しマナーに協力を」と呼び掛けている。
今月8日、金沢市小立野1丁目で収集車から出火する事故が発生した。同市東部管理センターによると、収集業務で「最も危険」なのが、ライターやスプレー缶などに残ったガスによる車両火災という。車両の燃料に引火すれば大惨事になりかねない。
市内ではかつて年間10件ほどの収集車火災が発生。対策として一昨年から、ライターなどの収集方法を不燃物から資源回収に切り替え、さらに缶を押しつぶさないダンプカーでの収集に変更した。その結果、昨年の火災は2件と大幅に減ったが、依然として、ライターや缶を分別せず不燃物として出したり、缶に穴を開けていないなどの理由で火災はなくなっていない。
焼き鳥の串(くし)など先のとがったごみも不安の一つだ。近年は目立った事故は報告されていないが、現場からは、袋から飛び出した竹串やガラスの破片に「ひやっとした」という声が上がる。
この時期は降雪も悪条件となる。東部管理センターによると、ごみステーションに雪が積もり、ごみが車道に置かれることがあるほか、深夜や早朝に出したごみの上に雪が降り、ごみが隠れて見えなくなることもある。
同市では広報やホームページを通じてマナーの順守を呼び掛けており、「安全なごみ収集に協力してほしい」(リサイクル推進課)としている。
出典:富山新聞