明野処分場赤字45億円県試算搬入打ち切りなら
2009/12/10
環境省
約35億円の大幅な収支赤字見通しが指摘されている北杜市明野町浅尾の廃棄物最終処分場「県環境整備センター」について、県は廃棄物搬入を今年度で打ち切った場合、収支赤字が約45億円まで膨らむと試算し、事業継続の“論拠”としていることが分かった。9日の県議会土木森林環境委員会で県が明らかにした。
県環境整備課によると、試算は処分場の収支計画を見直す第三者機関「経営審査委員会」の推計を基に出した。
それによると、今年度のゴミ搬入受け入れの収入見込みは7709万円だが、来年度以降、経済情勢が持ち直し、処分場の知名度も上がるなどとして5年半の稼働期間の総収入を15億1750万円になると試算。稼働1年で打ち切った場合、14億4041万円の収入減となるとし、最終的に「45億円弱の赤字になる」と説明した。
委員会では、処分場の収支を「1800万円の黒字」とした現行計画をまとめた県の責任や、笛吹市境川町寺尾に計画している次期最終処分場の建設への影響を指摘する意見が相次いだ。
県は「(現行計画への)批判は真摯(しんし)に受け止める」とした上で、「(全体計画は)見直しの有無を含めて検討していきたい」と従来の答弁を繰り返した。
出典:読売新聞