産廃不法投棄で元解体業者逮捕 大月 県の撤去命令を無視
2009/11/17
ニュース
大月市猿橋町藤崎の農地などに産業廃棄物が不法投棄された事件で、大月署と県警生活安全企画課は16日、県の改善命令にもかかわらず、廃棄物を撤去しなかったとして、廃棄物処理法違反(措置命令違反)の疑いで、同所519、無職天野敏春容疑者(59)を逮捕した。
措置命令違反での逮捕は県内で初めて。
逮捕容疑は、市内にある自宅敷地や家族の所有農地など計4カ所に不法に捨てた産業廃棄物について、県からすべて撤去するよう命令を受けていたにもかかわらず、期日までに撤去しなかった疑い。同署によると、天野容疑者は容疑を認めているという。
県や同署によると、天野容疑者は1996年に解体業の会社を設立。99年ごろから、工事の際に出た木くずやコンクリートくずなどを放置するようになった。
県からの再三にわたる指導を無視し続けたため、2006年3月、同法違反(不法投棄)の疑いで逮捕、起訴され、有罪判決を受けた。
県は天野容疑者に対し、廃棄物約4千立方メートルを、07年7月までにすべて撤去するよう命令。天野容疑者は08年5月までに一部を撤去したものの、その後は県の指導に応じず、現在も約3400立方メートルが放置されたままになっている。
このため、県は今年10月に刑事告訴した。県は放置されたままになっている廃棄物の一部について、崩落や流出の恐れがあることから、約2760万円をかけて年内にも行政代執行で撤去する方針。
同署などは同日午前6時半ごろから天野容疑者の自宅を家宅捜索し、関係書類など数十点を押収した。
出典:山梨日日新聞