市が施設設置許可 御津虎倉の産廃処理施設 反対住民は提訴の方針
2009/10/21
ニュース
産業廃棄物処理業「西日本アチューマットクリーン」(岡山市中区藤原)が同市北区御津虎倉地区に産廃処理施設を計画している問題で、市は20日、廃棄物処理法に基づき施設の設置を許可した。
施設建設に反対する地元住民でつくる「御津産廃阻止同盟」(中原寿会長)など2団体は同日夜、緊急の役員会を開き、許可取り消しや建設差し止めを求め、提訴を検討していくことを確認した。
同施設は最終処分場(容量51万2000立方メートル)などの建設を計画。同社は市条例に基づき施設の安全性を技術的に審査する事前協議をクリアし、昨年11月、市に施設設置許可を申請。市は原則120日以内に許可か不許可を判断するはずだった。
しかし、その後、同社の別の処分場(同市南区箕島)が埋め立て容量を2万5000立方メートル超過し、違法状態にあることが判明。市は今年4月、超過分を全量撤去するよう同社に指導し、改善状況を見極める間、御津虎倉の施設設置許可の判断を留保するとしていた。
同社は超過分を2012年度までに撤去する改善計画書を市に提出。今月5日、超過分のうち4000立方メートルの撤去や擁壁補強などの工事完了を報告した。
これを受け、市は「業者が指導に従い、全量撤去の見通しがついた」(環境局)と判断し、御津虎倉の施設設置について、地下水質の常時監視などの条件を付けた上で許可した。
出典:山陽新聞