廃食用油を試験回収 バイオ燃料に再利用
2009/06/23
ニュース
豊橋市は22日、地球温暖化防止やごみ減量の対策として、家庭で不用になった植物性食用油の試験回収を7月1日からスタートさせると発表した。
回収された食用油はバイオディーゼル燃料(BDF)に精製加工され、主に自動車用燃料として利用される。市では「市民の意識が高まれば廃油回収システムの確立も可能」として、積極的な参加を呼びかけている。(大隅清司)
同市内では、凝固剤で固めたり紙や布に染みこませたりした廃食用油が年間約5000リットル分、ごみとして焼却処分されている。
これについて同市では、市内3か所のスーパーなどに開設しているリサイクルステーションで、各店舗の休業日を除く毎日午後1時から5時まで、市民から持ち込まれる廃食用油を、業者に回収してもらうことにした。
同市環境政策課によると、専門業者に約5000リットルを引き取ってもらっても売却額は1万2000~3000円程度とわずかだが、今後市民の意識が高まり、紙類のような回収システムが確立すれば、食用油の回収量もかなり増えると見込んでいる。
同市では、今年1月から市内の給食調理場から出る廃食用油をバイオディーゼル燃料に精製し、同市埋め立て処分場のトラックなど車両3台に利用している。
同市環境政策課の荒川克己課長補佐は「すでに市の広報や回覧板で食用油の試験回収をPRしており、市民の積極的な参加を期待したい」と話している。
出典:読売新聞