築上町の産廃処分場 使用の意向 町側に伝達 北九州市の業者 町長「水源近く反対」
2009/06/10
ニュース
<p> 住民の反対で産業廃棄物の持ち込みができなくなった築上町下岩丸の安定型処分場で、今度は管理型処分場の運用計画が浮上している。北九州市の産業廃棄物処理業者が9日、築上町役場を訪れ、処分場を使用したいとの意向を正式に伝えた。新川久三町長は「近くを町の水源である岩丸川が流れており、絶対反対の意思は変わらない」と述べ、廃棄物の持ち込みをいっさい認めない姿勢を示した。
業者側は、昨年1月から同地区の顧問弁護士に接触。処分場を使用したい意向を伝えていた。業者側の説明では、今年3月にボーリング調査などを実施。5月末、結果を弁護士に報告した。
業者の男性役員(62)は「住民の納得をいただけるよう、説明会は何10回でも開きたい」と述べ「理解が得られたと判断するまでは、県への設置許可申請はしない方針」と理解を求めた。
下岩丸地区住民は7日、建設反対期成会を結成。今後、反対署名集めや県への反対陳情などを行い、全町的な反対運動にしていく方針だ。
この処分場をめぐっては、広島市の産廃業者が1996年に建設したものの、住民が建設差し止め訴訟で勝訴。また町が行った林道の産廃搬入目的での使用禁止に対し、業者側が取り消しを求めた訴訟も町側の勝訴が確定している。
出典:西日本新聞