D地区からドラム缶 県境産廃不法投棄
2009/06/01
ニュース
二戸市と青森県田子町にまたがる産業廃棄物不法投棄事件で、第三十五回原状回復対策協議会は三十日、同市の二戸地区合同庁舎で開かれた。県は、掘削に着手した現場北西側の通称D地区からドラム缶が発見され、これまでに十九本を撤去し、中身や規模を調べていることを報告した。
D地区は汚泥、燃え殻、ドラム缶が投棄されたエリアで、ドラム缶は二十二日に見つかった。周辺の土壌からは環境基準の一・五倍のベンゼン、三倍のジクロロメタンの有害物質が確認された。
南側にある通称N地区の地下水位より下で進めている土壌対策では、土中の微生物を活性化させる栄養源を注入する井戸を東エリアに設置し、計画量の33%を注入した。汚染濃度が高い場所では、地下水をくみ上げて浄化する井戸の設置をほぼ終え、六月中にくみ上げを始める。
委員長に斎藤徳美岩手大副学長を再任した。
二〇〇八年度は廃棄物4万6810トンを処分した。本県側総量32万4千トンのうち累計17万6千トンが撤去され、進行率は54%。残る14万8千トンを一二年度までに処理する。
出典:岩手日報