産廃処分場許可、二審も違法=「県は恣意的法解釈」と指摘-東京高裁
2009/05/21
ニュース
千葉県旭市など3自治体にまたがる産業廃棄物最終処分場の建設をめぐり、地元住民が県の設置許可取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(大坪丘裁判長)は20日、許可を違法とした一審を支持し、県側の控訴を棄却した。
許可申請は、情報公開など自治体に新たな手続きを義務付けた廃棄物処理法の改正前に出されており、改正法適用の是非が争点だった。
大坪裁判長は、国は改正前の申請分を含め、改正法を基準に判断すべきだと考えていたと推認できると指摘。2000年改正の同法を適用せず許可を出した県の処分を違法とした。
改正廃棄物処理法は、新たに環境影響調査や情報公開を実施し、住民や首長の意見を聴くよう義務付けた。
県は申請者に負担を掛けるとして、申請時点で有効だった改正前の法適用を主張。同裁判長は「恣意的な解釈で法の趣旨に反する重大な過ちがある」として退けた。
出典:時事ドットコム