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　不用品の回収など幅広い業務を請け負い、“便利屋”と呼ばれる岐阜市の業者が、市町村の一般廃棄物収集運搬の許可を受けないまま家庭から出る粗大ごみを回収していたことが７日、分かった。こうした便利屋は、粗大ごみの処分を手軽に依頼できる一方、高額な運搬料金を請求されるケースもあるという。県警生活環境課は今年２月、廃棄物処理法違反（一般廃棄物の無許可収集運搬）容疑で、この業者の事務所などを家宅捜索し、回収行為の実態を捜査している。

　関係者によると、この業者は、フリーペーパーに「電話１本で即伺いします」「その場で格安お片づけ」などと広告し、岐阜、大垣、可児市など広範囲で営業。家具や電化製品などの粗大ごみを回収し、その際の運搬料金で利益を上げていた。県警の家宅捜索を受け、２月から事務所を閉鎖している。

　廃棄物処理法では、粗大ごみなどの一般廃棄物は、市町村の責任で収集、運搬、処理するのが原則。市町村の粗大ごみを回収する場合は各市町村の収集、運搬の許可が必要になる。ただし、リサイクル目的の回収の場合は廃棄物に該当しない。この業者はリサイクル業に必要な古物商の許可を取得していたが、市町村の一般廃棄物収集運搬の許可は受けていなかった。

　便利屋は近年、注目を集めている業種の一つで、不用品の回収、引っ越しの際の荷物運びから部屋の片付けやハウスクリーニングなど多岐にわたる。こうした便利屋の回収行為を立件するケースは全国的にも珍しいとみられ、県警は押収資料から、回収した粗大ごみの行き先など実態解明を進めている。

出典：岐阜新聞Web

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