廃油活用しバラ栽培 神埼市の産廃処理「いのうえ」 限りある資源を有効に
2009/04/30
ニュース
廃棄物リサイクルが注目される中、神埼市千代田町の産業廃棄物処理会社「いのうえ」(井上耕太郎社長)は、使用済みのエンジンオイルなどを重油として再生し、同社が経営するバラ園の暖房燃料として活用する取り組みを続けている。
佐賀、福岡、長崎3県の約500業者から回収した潤滑油やエンジンオイルを油水分離し、ろ過した後に、燃料としてバラ温室(約5600平方メートル)に使う仕組み。同社では、1973年の第1次オイルショック発生を機に、業者から購入した廃油のリサイクルに取り組んでいたが、6年前から自前の回収を始めた。
回収量は毎月50‐60キロリットル。昨年の燃料価格高騰の際も暖房費への影響はほとんどなく、通常の燃料の半分以下で済むという。「捨てれば単なる廃棄物でも、再利用すれば、美しいバラを咲かせることができます」と井上社長。同社=0952(44)4525。
出典:西日本新聞朝刊