異臭源 残骸山積み/福岡・北九州
2009/02/26
ニュース
■小倉南 産廃法違反の疑い
坂道を登るにつれ、目やのどが痛くなるようなにおいが強まる。25日午前、北九州市小倉南区で住民らが「刺激臭がする」と訴えた異臭騒ぎ。同区沼のリサイクル業者の土地では、金属片や機械の残骸(ざん・がい)が高さ数メートルも山積みにされて燃やされ、煙がもうもうと上がっていた。
現場近くの住宅街、同区沼本町周辺では25日朝から昼過ぎにかけ、広範囲に異臭が広がり、複数の住民が県警や消防に通報する騒ぎに。少なくとも現場から約800メートル離れた県道にまで異臭は広がっていた。近所に住む団体職員の女性(32)は「まるでプールの消毒か殺虫剤のようなにおい」と顔をしかめた。
廃棄物を燃やしていた業者の女性従業員は「事務所を閉めようと片づけをしている。リサイクルのために集めていた売り物を燃やしているだけ」「責任者は不在で、詳しいことは分からない」などと話した。
市消防局は今月14日夜にも廃棄物を燃やしていたこの業者に対し、燃やさないよう指導したばかり。25日は消火を指示するとともに、同市環境局監視指導課に通報した。
同課によると、業者は産業廃棄物処理や運搬の許可を得ていないという。担当者は「再発防止を指導するとともに、廃棄物の入手先などを調べ、違法な点があれば対処したい」と話した。
県警小倉南署は、産業廃棄物処理法違反の疑いもあるとみて調べている。
出典:朝日新聞