ゴルフ場に大量廃棄物 京葉CC 千葉市が撤去指導/千葉
2009/02/26
ニュース
千葉市若葉区のゴルフ場「京葉カントリー倶楽部」の敷地や隣接地に大量の廃棄物が投棄され、市が運営会社の「京葉カントリークラブ(京葉CC)」(東京都墨田区)と関連会社の2社に対し、廃棄物を撤去するよう行政指導していたことが25日、わかった。京葉CCは、市が2008年10月に開設した「千葉市民ゴルフ場」の指定管理者となっている。
市産業廃棄物指導課によると、廃棄物の投棄は08年7月、市に寄せられた匿名の投書から発覚。同課の職員が立ち会って現場を調査したところ、ティーグラウンド脇や場外社有地、隣接地の3か所の地中に、廃ガラスなどが埋まっていた。
廃棄物は、廃業した京葉CCの関連会社のガラス工場などから出た可能性が高く、長年にわたり企業グループ内で処理していたものとみられる。
廃棄物が埋められた土壌の量は判明しているだけで856立方メートルに達する。さらに新たな廃棄物が見つかっており、最終的な量は「数倍になる可能性がある」(市産業廃棄物指導課)。
08年9月下旬に市が行った土壌調査では、投棄されていた3か所のうち1か所から環境基準を超える有害物質のセレン(国の環境基準値の1・1倍)やフッ素(同約1・9倍)を検出した。10月の補足調査では、有害物質は検出されなかった。
市は今年1月下旬までに、京葉CCとゴルフ場の土地を所有する関連会社「タキナミ」に対して、廃棄物を撤去するよう、行政指導の改善勧告を出した。
2社は、2月末をめどとする、汚染土壌と廃棄物の撤去計画の報告書を市に提出。1月30日から撤去を開始している。2月中旬までに949立方メートルを撤去したが、2月末での全量撤去は不可能なため、市は新たな撤去計画の報告書を提出させることを検討している。
京葉CCは昨年1月、別の会社と「千葉市民ゴルフ振興共同企業体(JV)」を設立し、千葉市民ゴルフ場の指定管理者に選ばれたが、選考過程に問題があったとして、市が管理者指定案を撤回。5月に再度、指定管理者に選定されている。
京葉CCは、投棄された廃棄物について「時間をかけても全量撤去するようにしていきたい」としている。
出典:読売新聞