工事中止させた住民側、敗訴 南相馬処分
2009/01/31
ニュース
南相馬市原町区大甕(おおみか)に造成中の産業廃棄物最終処分場が工事差し止めの仮処分決定で一時工事が中止されたことをめぐり、事業者の原町共栄クリーンが、仮処分を求めた住民6人を相手に3億円の損害賠償を求めた民事訴訟で、地裁いわき支部(鈴木尚久裁判官)は29日、事業者側の主張を全面的に認め、住民側に3億円の支払いを求める判決を言い渡した。
住民側からは、提訴されたことにより損害を被ったとして慰謝料などを求める反訴があったが、別の訴訟で住民側の工事差し止め請求権がないことがすでに確定している一方、仮処分に関して住民側には過失があり、損害賠償責任があるとして棄却された。
判決後、原町共栄クリーン側は「勝訴は当然だ。住民には(判決を)真摯(しん・し)に受け止めてもらいたい」。一方、住民側の広田次男弁護士は「極めてずさんな判決。住民運動、市民運動で多くの人々が意見することに影響する」とし、控訴の方針を明らかにした。
出典:朝日新聞