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【シンガポール】DOWA、東南アジアで廃棄物事業展開

2009/01/22

ニュース

 非鉄大手のDOWAホールディングス(東京・千代田区)は20日、東南アジアの廃棄物処理会社モダン・アジア・エンバイロメンタル・ホールディングス(MAEH)を買収すると発表した。MAEHはシンガポール、タイ、インドネシアで事業展開しており、買収を機にDOWAは東南アジアで新たに環境・リサイクル事業に参入。日本、中国、東南アジアで廃棄物処理、土壌浄化、リサイクルを総合的に手掛ける最大手となる。

 DOWAはシンガポールでは、グループ会社DOWAエコシテムの営業会社エコシステムジャパンが支店を置いているほか、DOWAエレクトロニクスがボンド磁石用フェライト粉の生産工場を持つ。DOWAの広報担当者はNNAの取材に対し、「(エコシステムジャパンの支店は)シンガポールでリサイクル材料となる貴金属を日本向けに輸出している。今回の買収で、シンガポールでもリサイクル、廃棄物処理事業を新たに展開することになった。石油や製薬産業が盛んなことから、リサイクルの潜在的需要があると見込んでいる。(環境資源利用の観点から)持続的な経済成長にも貢献できる」と話した。

 今後はシンガポール、タイ、インドネシアの3カ国で、廃棄物処理・リサイクルのほか、クリーン開発メカニズム(CDM)・環境コンサルティング、土壌浄化事業を拡大したい考えだ。日本政府の環境支援プロジェクトとの提携も視野に入れている。DOWAはこれまで日本、中国で環境・リサイクル事業を展開してきた。日本では廃棄物の中間処理から土壌浄化、リサイクルへと事業範囲を拡大してきたが、今回の買収を機に日本と同様のビジネスモデルを東南アジアで展開し、現地で信頼性の高いサービスを提供する。日本、中国、東南アジアで廃棄物処理、土壌浄化、リサイクルのトータルサービスを提供できる唯一の会社となる。

 MAEHはモーリシャスに登記している企業で、2000年7月設立。シンガポールにモダン・アジア・エンバイロメンタル・ホールディングス(MAEHS)とタイにモダン・アジア・エンバイロメンタル(MAEL)の持ち株会社2社を持つ。MAEHSは、シンガポールのテクノケム・エンバイロメンタル・コンプレックス(TEC)とインドネシアのプラサドハ・パムナ・リンバ・インダストリ(PPLi)の2社を所有している。

 TECは西部トゥアスに拠点があり、廃棄物の焼却処理、蒸留・再生を手掛ける。国内の有害廃棄物処理企業6社のうちの1社で、設備は比較的小規模だが、処理メニューを豊富にそろえる。PPLiは廃棄物の最終処理、廃油・廃液の処理を行っており、インドネシアで唯一、有害廃棄物の最終処理の営業許可を取得している。

出典:NNA

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