石原産業:有害物質を不法投棄 六価クロム、基準の8倍--愛知・瀬戸
2009/01/16
ニュース
土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件で有罪判決を受けた東証1部上場の化学メーカー、石原産業(大阪市)は21日、事件で懲役2年の実刑判決を受けた同社元四日市工場副工場長、佐藤驍(たけし)被告=控訴中=らが、農薬原料の製造過程で生じた、六価クロムなどの有害物質を含む有機物残渣(ざんさ)を愛知県瀬戸市内の民有地に不法投棄していたと発表した。同社は近く、佐藤被告らを廃棄物処理法違反容疑で津地検に刑事告発する方針。
同社によると、佐藤被告らは04年11月3日~同年12月3日の間、同工場で発生した六価クロムやフッ素を含む有機物残渣に、固形化するために焼石こうなどを加えた産業廃棄物約257トンを瀬戸市広之田町と余床町の民有地に埋設した。六価クロムは環境基準(1リットル当たり0・05ミリグラム)の約8倍、フッ素は基準値(同0・8ミリグラム)の約6倍検出された。周辺の井戸水や河川からは有害物質は検出されていないという。民有地は整地などを請け負っている建設業者の敷地で、資材置き場になっている。
出典:毎日新聞