温暖化防止へ連携 北東北3県・北海道が新組織
2008/08/28
ニュース
県は青森、秋田、北海道の3道県と地球温暖化防止に向けた連携組織を立ち上げる方針を決めた。29日に青森市で開かれる北海道・北東北知事サミットで正式合意する見通し。
4道県は温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)吸収源として期待される森林面積が広大で、風力やバイオマスなどクリーンエネルギーにも可能性を秘める。脱炭素型社会に転換する国内先進モデル地域を目指す。
連携組織は、4道県の事務レベル担当者らで構成。情報交換しながら、それぞれの施策の精度を高めていく。具体的な取り組みは今後協議するが、啓発活動の展開、CO2排出規制など共通施策の展開が期待される。
現在の温暖化対策は、CO2排出量を基準年(1990年)比6%削減―という京都議定書に定められた国の目標をもとに、各自治体が取り組んでいる状況。本県は国を上回る8%削減を目標に掲げている。
北東北3県の持続可能な社会づくりに向けた取り組みはCO2排出抑制策のほか、本県が木質バイオマス、秋田県はレアメタル(希少金属)などのリサイクル体制、青森県は風力など、新エネルギー導入を促進している。
本県のCO2排出量は全国的にみれば少ないものの、最新データの2005年は基準年を6・1%上回る。県は9月中にも目標年次の10年以降をにらんだ懇談会を設立するなど、中長期戦略の検討に着手している。
北海道・北東北知事サミットでは、北東北3県での「北東北自動車技術研究会」(仮称)の設立や、青森、秋田による十和田湖の県境画定なども基本合意される見通しだ。
出典:岩手日報