JFE環境、固形燃料工場が稼働、福山、廃プラ原料、増設計画
2008/06/11
ニュース
JFE環境(横浜市、福武諄社長)のRPF固形化燃料工場が広島県福山市に完成、十日から稼働を開始した。産業廃棄物として企業から排出される廃プラスチックを主原料にボイラー用燃料などに製造加工する設備。今後は能力増強を図り、中四国地区でのリサイクルの中核施設にする。
二万三千七百平方メートルの敷地を取得し、第一期として千五百平方メートルのRPF工場を建設した。投資額は約九億円。廃プラを造粒する工程と、木くず・紙くずを成形するラインからなり、処理能力は年間一万八千トン。二十四時間稼働する。従業員は十四人。
原料の廃プラは福山市近隣の企業やJFEスチール西日本製鉄所などから集める。製品のRPFはJFEスチール西日本製鉄所福山地区とJFEミネラル倉敷製造所で使うほか、バイオマスボイラー燃料としての利用が増えている製紙工場向けの販路を開拓する。
事業採算を見極めながら工場増設を具体化する。第二期以降の計画では敷地面積が二千平方メートル規模の工場を五つ程度新設する考えで早ければ三―五年で今回取得した敷地が満杯となる予定だ。
JFE環境は二〇〇〇年から福山市で家庭から出るプラスチックごみをリサイクルし高炉の原料にしている。現在、川崎市と仙台市に廃プラ処理工場が稼働するが、RPF工場は初めて。
出展:日本経済新聞