廃棄物処分場ネット:廃棄物問題の駆け込み寺が復活
2008/05/13
ニュース
廃棄物問題の「駆け込み寺」として知られた市民団体の全国的連合体「廃棄物処分場問題全国ネットワーク」(処分場ネット、事務局=東京都)が今月末に復活する。1年半あまり活動を休止していたが、過去に助けられた市民らが再建に乗り出した。31日から2日間、香川県・豊島(てしま)で再建総会を開く。
処分場ネットは、東京都日の出町の廃棄物処分場問題をきっかけに、93年に誕生した。00年ごろには約300の市民団体・個人が加入。全国数百カ所で処分場や不法投棄などの問題にかかわり、土壌や水質の分析、住民への助言などをしてきた。行政も一目置く存在で、集会には知事や首長も訪れた。だが役員の意見が食い違い、06年秋に活動を休止した。
昨年末になり、かつて支援を受けた各地の住民が「ネットをなくすな」と声を上げた。「不法投棄問題の基本知識を教わった」「国や自治体、弁護士との窓口役だった」「各地の住民が孤立し、法的・行政的な情報収集に困る」など、ネットの必要性を訴えた。
再建総会には約20団体・200人が参加する見通しだ。豊島の不法投棄現場の見学もする。