県環境整備公社:エコプラザ汚水池の大半、損壊で使用不能に /宮崎
2008/04/18
ニュース
宮崎市大瀬町の廃棄物処理施設「エコクリーンプラザみやざき」(管理・県環境整備公社)で、最終処分場の汚水をためる調整池の地盤が壊れ、3分の2が開業以来約2年半も使用不能になっていることが17日分かった。漏水など環境への影響は出ていないというが、同公社は「地元に説明すべきだった」と謝罪し、近く周辺住民に説明会を開く。
同公社によると、調整池は深さ約7メートルの水泳プールのようなコンクリート製の長方形で汚水を計4万立方メートルためる計画だった。ところが、05年11月の開業前の試験稼働で壁のすき間から漏水が発生。原因は軟弱地質による地盤沈下の可能性が高いことが分かった。補強工事をして池内部の4区画のうち1区画約1万3000立方メートルの貯水量を確保した。
残り3区画は地盤などの補強工事費に約5億円かかるため、県やゴミを搬入する周辺11市町村に負担を打診。うち4町が「財政が厳しい」などの理由で応じておらず、着工が遅れている。
公社は金融機関からの借入金による資金調達も視野に10月着工、半年後の完成を目指している。地盤沈下の原因調査も続け、工事の不備による損害賠償を業者に問えるかどうかも検討する。
調整池は約200メートル離れたゴミの埋め立て地に降った雨が地下を通じてしみ出た汚水を一時的にためる施設。現在、埋め立て地の上にビニールシートをかぶせて汚水自体を減らして対応している。