予定地買収を延期/生ごみ施設で鎌倉市
2008/04/01
ニュース
鎌倉市は三十一日、同市関谷の生ごみ資源化施設予定地について、買収を延期し、価格算定をやり直す考えを明らかにした。市は予定地を「宅地開発可能」と判断し宅地並みの価格を算定、同日までに契約を完了させる予定だった。算定根拠となった資料に不備があり、宅地並みの価格算定ができない可能性があることが分かったという。
同日の市議会全員協議会で石渡徳一市長らが説明した。市によると、予定地は市街化調整区域。地権者側が予定地に選ばれる前に宅地開発を計画、〇七年六月に市に開発許可を申請した。市は「許可できる」と判断し、上限価格として宅地並みの約二億九千万円を算定。買収費用を計上した〇七年度補正予算案も可決されている。
県の基準では調整区域で宅地開発を行う場合、敷地の二十五メートル以内に別の建築物の敷地があるなどの条件が設定されている。地権者側は宅地開発の申請書類でこの距離を「二十四・五メートル」としていたが、三月に入り市が調査したところ、二十五メートルを超えることが分かり、現行計画では宅地開発できないことが判明したという。仮に宅地開発できなくても、施設は建てられる。
市は今回確認するまで現地で職員がこの距離を測定していなかったことを認め、市議会全員協議会で謝罪した。
市はこの不備について地権者側に連絡したが、市によると、地権者側は「宅地開発可能な土地」として、不備を是正した計画を出し直した上で宅地並み価格での売却を望んでいるという。市も引き続き買収する方向で協議を続ける意向という。