【陸別町農業環境支援公社】バイオガスプラント稼働|乳牛2,800頭分ふん尿処理
2022/09/07
ニュース
坂倉智昭氏を社長に据える陸別町農業環境支援公社は、町内中斗満で建設中だったバイオガス施設を完成させた。
9月2日に稼働を開始し、乳牛2,800頭分の糞尿約220tを発酵処理しているという。
乳牛は町内にある酪農家約20戸から受け入れ、発酵処理で生じるガスで発電。
十勝管内の状況整理や情報収集を担っている帯広市によると、12の自治体でバイオガス施設を導入しているという。
陸別町農業環境支援公社は、町をはじめ酪農家、町農協が出資して令和元年に設立した。
総事業費は約25億円で、そのうちの4億円は町の補助金を利用。建設には帯広市にある土谷特殊農機具製作所があたり、令和4年8月に完成を迎えた。
施設はガスを取り出す発酵槽や糞尿を受け入れる原料槽、副次的に生じる消化液の貯留槽等を完備。消化液は「液肥」として活用していくという。
敷地内には発電施設も併設されており、町農協と町が出資しているアトラスが運営する。
発電量は720kw時で、固定価格買い取り制度(FIT)を利用して売電し、年間収入約2億2千万円が見込まれる。
9月1日には竣工式が行われ、工藤千里組合長や野尻秀隆町長ら40名ほどが出席した。坂倉社長は「循環可能な酪農を構築していきたい」と話した。