鉄スクラップ価格4割安、H2電炉買値4万900円
2022/08/08
ニュース
国内の鉄スクラップ相場が急激に大幅値下がりしている。
割安で推移する海外市況やアジア諸国の需要の低迷が輸出を細らせ、国内需給を大きく緩ませた。
国内高・海外安の価格差と、アジアの鉄スクラップ需要減退が価格下落の主な要因だ。
産業新聞調査では、29日時点の東名阪の鉄スクラップ購入価格の平均はトン当たり4万900円で今年最安値を更新した。
直近高値の3カ月前からは2万5300円の値下がり幅を記録した。
値下がり率は38.2%。
国内では29日にも前日から2000円落ちで、相場価格の下落は止まらないとみている。
割安なロシア産ビレット(中間鋳造品)のアジア流入や、中国の鋼材市況の下落などが韓国・ベトナムの鉄スクラップ需要減に繋がり、日本からの輸出が細って需給バランスが崩れている。