20年度食品ロス量推計値を公表 12年度以来最少に
2022/07/06
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20年度の食品ロス量の推計値を、農林水産省と環境省が公表した。
20年度の食品廃棄量は522万トン。
前年度と比べ8%低下、48万トンが減少した。
このうち、食品関連事業から発生する事業系食品ロス量は275万トン。
前年度と比べ11%の34万トン減少した。
一般家庭から発生する家庭系食品廃棄量は247万トンで、前年度と比べて5%減の14万トンが減少した。
食品ロス量と事業系食品ロス量は、推計を開始した12年度以降最少となった。
農林水産省では、今後も事業者や消費者、地方公共団体、関係省庁と連携。
「より食品廃棄量の削減を進める」としている。
本来、食べられるにも関わらず破棄されている食品の「食品ロス」。
農林水産省と環境省では、廃棄削減の活動に活かすため、食品ロス量の推計を行い公表している。
近年、国際的な食品ロス削減のムードが高まっている。
15年9月に国際連合で採択されたSDGs(持続可能な開発のための2030アジェンダ)では、食品ロス削減も持続可能な開発目標として盛り込まれている。
内容は、世界全体の一人あたりの食品廃棄物を、30年までに半減させることだ。
日本でも、食品ロスを減らすための取り組みを「国民運動」として推進するため、19年に「食品ロス削減推進法」が施行。
20年3月には「食品ロスの削減に関する基本的な方針」が閣議決定された。
さらに、19年7月には食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)」を公表。
食品リサイクル法では、事業系食品ロスを00年度比で、30年度までに半減させることを目標に掲げている。
一般家庭から発生する食品ロスについても「第四次循環型社会形成推進基本計画」で同じく、半減させることが目標に設定されている。