「リンピアいなば」洗浄時に薬液を誤投入で配管腐食 年内ストップに
2022/06/07
ニュース
「リンピアいなば」は4月から稼働した鳥取県東部の新しい可燃ごみ処理施設だ。
しかし、東部広域行政管理組合は2日、6日から年内いっぱいまで「リンピアいなばでごみを受け入れない」と発表した。
その間、ごみは鳥取市西今在家にある旧施設の神谷(かんだに)清掃工場で処理することになる。
リンピアいなばでごみを受け入れられない理由は、薬液の誤投入でボイラーの配管が腐食し機器の全交換が必要になったためだ。
事の経緯は、4月20日ボイラーの外部配管40か所で水漏れが見つかったことが始まりだ。
その後、配管をすべて交換するも、5月23日には新たな腐食が発見され、ボイラー内部の配管2か所も修復が必要となった。
ボイラーの配管が腐食した原因は、施設の運営を担うJFEエンジニアリングが3月にボイラーを洗浄する際、強アルカリ性の薬剤を誤って配管に投入したことにある。
広範囲に腐食が生じたため、今回の騒動となった。
テスト運転中でまだ引き渡し前に起こったことだったため、東部広域行政管理組合に修理費用等負担は発生していない。
しかし、ごみの受け入れは来年1月まで延期、今年7月の引き渡しも来年3月末に延長される結果となった。
リンピアいなばはJFEエンジニアリングが設計から運営までを一任され、整備も行っていた。
JFEエンジニアリングのPR担当者は「人的過失で迷惑をかけてしまった。作業手順のチェックなどを徹底し、引渡し前に万全を期したい」と話している。