北九州事業所含む17県全てでPCB廃棄物処理漏れ約160件
2020/08/19
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環境省によると、規制化学物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)を高濃度に含む変圧器やコンデンサー類に関して、九州などで処理期限以降に「処理漏れ」の廃棄物が多数ある事実が発覚。7月末時点での処理漏れの確認件数は約160件になったという。これは、同年1月に調査した際の確認件数約80件から倍増したことになり問題視している。
PCBを高濃度で含む廃棄物の処理は、国全額出資法人の「中間貯蔵・環境安全事業」(JESCO)が担い、変圧器などの処理は全国の5事業所が地域ごとに分担するシステムとなっている。九州・中四国・沖縄の17県については、北九州事業所(北九州市若松区)が受け持つことになっていた。処理期限は2019年3月末としていたが、北九州事業所では既に、変圧器類を処理する工場の解体作業中という。
これを機に、廃棄物の保管業者の見落としなどで処理期限以降、処理漏れが各県で次々に発覚した。これを受けて、環境省廃棄物規制課は、1月時点では15県で確認された処理漏れを再調査した結果、さらに増加し、17県全てにおいて漏れが確認されたという。今後について、同省は事態を深刻にとらえ対策を検討してくとしている。