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一部自治体で家庭ごみの戸別収集が拡大中

2020/02/12

ニュース

全国の自治体で、家庭ごみの戸別収集(各家庭の玄関前などに出されたごみを収集する方式)を実施する地域が拡大傾向にあるという。高齢社会の進展に伴い、従来のごみ集積所まで出す行為やごみ集積所の維持管理などが困難という状況を考慮し、玄関前や敷地内の指定場所に出す戸別収集をスタートしたら、住人のごみ分別意識が高まり、二次的効果としてごみの減量化に繋がっている。

【ごみの分別徹底による減量化、街の美化促進、負担軽減などメリット多数】
神奈川県大和市の廃棄物対策審議会がまとめたアンケート結果では、ごみ集積所で収集している資源再生物の回収金は自治会の貴重な収入源となっており、現行の方式を継続して欲しいという意見が多数を占めていた。また現状、清掃作業を含むごみ集積所の維持管理やカラス被害の問題で、ごみ集積所で週2回の可燃ごみ収集を戸別収集に変更すれば、ごみ集積所が不要になり、街の美観につながるとまとめている。

戸別収集の場合、ごみ回収時間帯は、例えば「週2回、当日の朝8時まで」に限定されるため、自宅を早朝に出発した際に、ごみ回収前に第三者に持ち出されるといった課題がある。自宅の防犯には無関心な人でも「専用ごみ捨て場」となると、不審者を検知するネットワークカメラや人感センサーといったホームセキュリティの必要性を感じる人が増える見込みで、シュレッダーや、不用品を売却してフリマや中古買取などに出す人も増加すると考えられる。

【屋内向けのホームセキュリティ製品・サービス】
基本的に屋内向けで、スマートフォンと連動して録画映像が見られるネットワークカメラや見守りカメラや、それらカメラとセンサー類を連動したホームセキュリティサービスもある。
現在では、従来の警備保障サービス「セコムホームセキュリティ」、「ALSOK」に比べると機器代金も月額利用料も安いサブスクリプション型サービス「リーフィー(leafee)」なども登場している。

清掃スタッフの増員、回収ルートの検討、ごみ収集車が通行するための道路幅(おおむね2.5m以上)など、全面的な導入にはハードルは課題が多いが、家庭ごみの戸別収集は、街の美観促進、面倒な「ごみ出し」の負担軽減、さらに、ホームセキュリティに対する意識づけという三つのメリットが期待できる。
特に戸建住宅の比率が高い地域ほど、移行するメリットが大きいことを実証実験などを通じてしっかりアピールし、将来的には全国の地域で導入されることがのぞまれる。

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