山口県が改善命令 協和発酵バイオに18日間業務停止
2019/12/27
ニュース
山口県は、キリンホールディングス子会社の協和発酵バイオに対し、国の承認内容と異なる方法で医薬品原薬や添加剤など18品目を製造したとして、医薬品医療機器等法に基づき、防府工場の医薬品製造について18日間の業務停止と業務改善を命じたと発表。
業務停止は25日から来年1月11日まで。業務改善命令の内容は、違反行為の改善や経営層を含めた責任の明確化、管理体制の見直しなどの実施を求めている。
処分の根拠となった違反品目は、L-アラニル-L-グルタミン、マイトマイシンC、塩化ナトリウム、オロチン酸など18品目。同工場では定められた手順と異なる方法で医薬品を製造していたことが判明していた。
協和発酵バイオは分析試験手順などについて米食品医薬品局(FDA)から2018年8月に指摘を受け、社内で調査を行っていた。その結果、抗悪性腫瘍剤原薬「マイトマイシンC」で無菌性確保に影響しうる事実があるとして今年9月から製造・出荷を中断し、全品目について製造手順の確認と品質影響調査を実施していた。
同社は同日、山口市内で記者会見し、定められた手順と異なる方法で製造していた事例は18製品について、34事例あったことを発表。さらに、販売先の医薬品メーカーの協力も得て調査した結果、品質や安全性には問題ないことを確認しているという。