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マレーシア違法輸入のプラスチックごみ 英国返却へ協議開始

2019/11/30

ニュース

マレーシアと英国の両政府は、2018年3月~19年3月にマレーシア北西部のペナン港に違法に輸入されたコンテナ42個分のプラスチックごみ数百トンを英国に送り返すと発表。具体的な方法は現在協議中としている。

マレーシアのヨー・ビーイン環境相は共同声明でマレーシアは世界のごみ捨て場となることを望んでいないと主張し、「発展途上国に汚染されたプラスチックごみを輸出している他の国や企業にとって手本となることを願う」と述べ、ごみの積み込まれた複数のコンテナを視察した後、「容赦なく輸出国に送り返す」と発表。

プラごみを巡っては、世界で主要な受け入れ先だった中国が18年1月に輸入を禁止したため、マレーシアなど東南アジアの国々で増加。同国では無許可の廃棄物処理業者が日本などからプラごみを違法に輸入して問題となり、政府は各国に送り返すと表明していた。

世界自然保護基金(WWF)によると、プラスチックは毎年3億トン生産されているが、その多くがごみになったり海を汚染したりして国際問題となっている。
中国はこれまで大量のごみを引き受け再利用していたが、昨年、自国の環境改善を目指しごみの輸入を停止。現在は東南アジア諸国がその穴埋めをしているが、ごみを過剰に引き受けていると主張。

政府統計によると、マレーシアが昨年輸入したプラスチックは87万トンで、2016年以降3倍に。ごみの大量流入に伴いリサイクル施設は急増しているが、その多くが無許可での操業で環境基準も軽視されれいることが懸念されている。ヨー氏によると、「マレーシアは世界のごみ捨て場にはならない」「わが国が先進国に虐げられることはない」と明言し、これまでに違法リサイクル施設150か所が閉鎖されている。

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