丸紅 太陽光パネルのガラス 技術提携し再生利用へ
2019/10/30
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丸紅は、太陽光パネルに使われる強化ガラスのリサイクル技術を実用化するため、鳥取再資源化研究所との業務提携を表明。ガラスを土壌改良材や水質浄化材として再生し、数年のうちに農家や鉱山開発現場などに向け販売開始をしていく方針。今後、国内で廃棄量が急増すると推測される同ガラスはで、再生技術の事業化を急務とされている。
太陽光パネルの強化ガラスはパネル全体に占める重量の割合は7割を超えている。パネルには有害な重金属が付着していることがあり、その除去が困難なため、ほとんどが産業廃棄物として管理処分場に埋め立てされて廃棄となるという。鳥取再資源化研究所が開発した技術を活用することで、ガラス成分の中に有害物質を閉じ込めることが可能となり、安全に再利用ができる。
通常、太陽光パネルの耐用年数は25~30年とされている。家庭用太陽光発電の固定価格買い取り制度(FIT)の期間が11月から順次終了する影響も考慮し、今後、廃棄が増加する可能性が高い。パネルの国内廃棄量は、現時点で年約2000トン程度だが、10年後には10倍、20年後には200倍に増加するとの試算もあり、安全に処理するための技術開発が急がれていた。