埼玉・吉見 新ごみ処理建設が白紙に 9市町村の「組合」解散決定
2019/10/10
ニュース
埼玉県吉見町に新しいごみ処理場と熱利用施設(付帯施設)の建設を計画していた県西部など九市町村の「埼玉中部資源循環組合」は、正副管理者(九市町村長)会議で、組合の解散を決定。今後、手続きを進め、来年3月末をめどに解散する方針。6年を費やした計画が白紙となり、老朽化したごみ処理施設を使用する各市町村にとっては、新ごみ処理施設の計画が緊急課題となる。
この問題では8月9日、吉見町で開かれた組合議会で宮崎善雄・同町長が突然、管理者辞任を表明し、その後の会議により組合解散で動き出していた。
組合を構成するのは吉見町のほか、東松山・桶川市と滑川・嵐山・小川・川島・ときがわ町、東秩父村。
宮崎町長は「ごみ処理場と付帯施設は一体で計画を進行せず、処理場だけの協議が進んでいた」と異議を唱えていた。さらに、付帯施設の運営主体と運営費に関し、組合による一体運営と人口割りに近い費用分担を求める吉見町と、同町による運営と運営費の利用者割りを主張する多数派との主張がぶつかり「吉見町がより多大な負担を強いられるのは受け入れられない」と反発していた。
一方、ある首長は、宮崎町長の主張と食い違いがあるとして不満を漏らしている。よって、その後の正副管理者会議では、これまでの同会議の協議内容について議事録の公開を決定。
会議後、宮崎町長は、なぜ組合解散になったのかを検証し、新たなごみ処理計画について町全体で再考するとしている。