株式会社新菱 太陽光パネルリサイクル処理事業参入
2018/02/09
ニュース
三菱ケミカル傘下の株式会社新菱が、2019年から太陽光パネルリサイクル事業に参入することがわかった。パネルの封止材を熱分解する炉を設置し、リサイクル率を上げる手法を使うという。設備は、北九州市の三菱ケミカル・黒崎事業所の工場に導入し、シリコン系と銅・インジウム・セレン系の製品に対応する。
シリコン系の場合、リサイクル率は95%。廃パネルのアルミの枠を解体し、バックシートを除去後、炉で封止材のエチレンビニルアセテート樹脂を熱処理。ガラスやセル、銅線は回収する。他の手法の場合だと、ガラスを破壊する必要があるという。
まずは、試験的に炉を設置する。処理能力は、最大で年間約60,000枚。ゆくゆくは、年間120,000枚を処理可能な炉を導入したいとしている。2019年には、同事業の許可が下りる予定で、2018年には、廃棄パネルの再利用事業を開始する。回収した製品を洗浄後、中古業者へ卸すという。
廃太陽光パネルについては、2030年頃から増加し、2040年頃には、年間約80万tの廃棄量となる見通しで、環境省がリサイクルに向けたガイドラインをまとめ、推進を促している。