環境省 平成27年度 産業廃棄物の不法投棄等の状況について
2016/12/28
環境省
環境省は、毎年、不法投棄等事案の状況、及び年度末時点の不法投棄等事案の残存量等を調査し、公表している。今般、平成27年度の調査結果を取りまとめ公表した。これは、全国の都道府県及び政令市の協力を得て行っており、産業廃棄物の不法投棄及び不適正処理事案について、産業廃棄物の不法投棄等対策に係る政策形成のための基礎資料とすること等を目的としている。
不法投棄の新規判明件数は、平成10年代前半をピークに大幅に減少しているが、悪質な不法投棄は後を絶たない状況。また、不適正処理も根絶には至っていない。これらを鑑み、都道府県・政令市別及び市町村別、並びに支障等の状況別にリスト化し、公表資料の中のデータの1つとして公表している。今後も、環境省は、不法投棄等の防止を図るため、全国ごみ不法投棄撲滅運動の展開による監視活動の強化、関係法令等に精通した専門家の派遣により都道府県等へ助言を行うなどの取り組みを行っていく。
また、都道府県等が実施する支障の除去等の措置について、財政支援制度を設けている。平成10年6月16日以前に行われた不法投棄等については、国からの補助等により都道府県等の行政代執行費用を支援している。平成10年6月17日以降に行われた不法投棄等については、国の補助に加え、廃棄物処理法に基づく産業廃棄物適正処理推進基金により、都道府県等の行政代執行費用を支援している。これについて、平成27年度末までに83事案に対して支援を行ったという。
調査結果の概要は以下の通り。
■平成27年度に新たに判明した不法投棄事案
不法投棄件数 | 143件 | (前年度165件) | [-22件] |
不法投棄量 | 16.6万t | (前年度2.9万t) | [+13.7万t] |
■平成27年度に新たに判明した不適正処理事案
不適正処理件数 | 261件 | (前年度146件) | [+115件] |
不適正処理量 | 40.7万t | (前年度6.0万t) | [+34.7万t] |
■平成27年度末における残存事案
残存件数 | 2,646件 | (前年度2,583件) | [+63件] |
残存量 | 1,609.7万t | (前年度1,594.2万t) | [+15.5万t] |
■平成27年度に新たに判明した硫酸ピッチの不適正処理事案
不適正処理件数 | 0件 | (前年度0件) | [±0件] |
産業廃棄物の不法投棄等の状況(平成27年度)について [PDF 840 KB]
硫酸ピッチの不適正処理の状況(平成27年度)について [PDF 326 KB]