環境省 平成28年度環境調和型バイオマス資源活用モデル事業委託業務の採択案件
2016/09/09
環境省
環境省は、「平成28年度環境調和型バイオマス資源活用モデル事業委託業務」を行う事業者の公募を行い、応募案件についての審査の結果、2件を採択した。これは、家畜ふん尿や食品残さ等のメタン発酵にて生じた消化液を下水処理施設で適正に処理することにより、地域環境を保全しつつ、メタンを活用したバイオマス発電で得られた電力・熱を下水処理施設等に供給して二酸化炭素削減を図り、低炭素社会と循環型社会を同時達成する処理モデルの構築を目指すことを目的としたもの。
公募が実施されたのは、平成28年6月30日から同7月29日まで。審査は、書面審査及び外部有識者で構成される審査委員会によって行われた。
採択事業と提案事業概要は以下の通り。
■熊本市(事業実施場所:熊本市)
熊本市が整備を行う家畜排せつ物処理施設の堆肥生成過程で生じた家畜排せつ物の液状分を下水処理施設の消化タンクに投入し、バイオガスを生成する。バイオガスは、発電機を用いて電力及び熱源として下水処理場内で利用することで、温室効果ガス削減につなげる。
■富士開拓農業協同組合(事業実施場所:富士宮市)
富士開拓農業協同組合管内の家畜排せつ物を原料としたバイオマスプラントにおいて生じた消化液を下水処理場に運搬・処理する。バイオマスプラントによって発電された電力についてはバイオマスプラント内で利用するするほか、電力会社の送配電の活用により下水処理場に供給し、消化液の処理に必要なエネルギーとして利用することで温室効果ガス削減を目指す。