リコーと御殿場市 ペットボトルのふたから軽油
2016/09/01
ニュース
事務機器の大手リコーと御殿場市が、ペットボトルのふたから軽油を精製するリサイクルに取り組んでいる。同市役所の玄関には、富士山の形をした「御殿場油田」と名付けられた回収ボックスが設置され、訪れた人たちが、ふたを入れている。現在、当初の推計の約3倍にあたる約15,000個を回収し、年明け以降に最初の油化を開始する予定。
リサイクルの方法は、リコー環境事業開発センターがコピー機のトナーカートリッジのリサイクル技術を応用し油化する。具体的には、プラスチックを熱で溶かし気化させ、温度ごとに成分を分解し、軽油を取り出す。御殿場油田一杯分のふたから30リットルの軽油の精製が可能という。
同センターは、リコーの創立80周年を記念し、2013年に閉鎖した御殿場事業所を改修し、今年4月に開所したもので、全国で回収した印刷機のリサイクル拠点。プラスチックの油化は、100kgあたり約20万円がかかるが、御殿場油田の油化は地域貢献として無償で行うという。
また、リサイクルによって精製された軽油は、ご当地グルメである「御殿場みくりやそば」のPR車両など公用車の燃料にすることも予定されている。ただし、軽油の質を確認する検証など時間が必要だ。