水銀を特別管理産廃に=水俣条約関連法案提出へ-環境省
2015/01/21
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水銀の使用を原則禁止する「水俣条約」の批准に向け、中央環境審議会(環境相の諮問機関)の専門委員会は20日、水銀を通常の廃棄物より厳しい規制がかかる特別管理産業廃棄物に指定するよう求める報告書をまとめた。審議会の別の専門委も既に水銀の排出削減対策などを提言。環境省は26日に召集される通常国会に関連法案を提出するなど規制強化を進め、早期の条約批准を目指す。
水銀は、国内でも電池や薬品、温度計など幅広い製品に使用されてきた。しかし、化学工場から排出された水銀が原因で重い神経疾患にかかる水俣病が1956年に公式確認され、政府は68年に公害病に認定。これを契機に国内での使用量は大幅に減ったが、廃棄された製品から集めた水銀の輸出は続けられた。2013年に熊本市で開かれた国際会議で、水俣病を教訓に水銀の使用や排出、輸出入を厳しく規制することを定めた水俣条約が採択された。
引用:時事ドットコム