東大生研、排ガス浄化触媒のレアメタルのリサイクル向上技術開発-白金族4倍に濃縮
2015/01/13
ニュース
東京大学生産技術研究所の谷ノ内勇樹助教と岡部徹教授は、自動車の排ガス浄化触媒に含まれるレアメタル(希少金属)のリサイクル効率を向上させる選別技術を開発した。触媒担体のセラミックスを除いて白金族金属の濃度を3―4倍に濃縮できる。設備投資が小さく、スクラップ回収事業者が自身で廃棄物の価値を高めるリサイクルモデルを提案する。
自動車触媒の表面を鉄やニッケルでメッキし、破砕後に触媒部分と支持体部分を磁力で分別する。触媒表面の白金やパラジウムを鉄などで覆い、磁力でふるいにかけると白金族が回収される。セラミックスなど白金族以外の成分が後の精製工程に混ざる量を減らし負荷を軽減できる。設備が無電解メッキ装置と破砕機程度ですむため、中小規模事業者にも導入しやすい。
引用:日刊工業新聞