産廃13品目を再利用 琉球セメント
2014/04/10
ニュース
琉球セメント(浦添市、西村聰社長)はこのほど、県から産業廃棄物処分業許可を取得し、今月にも名護市の屋部工場で鉄くずや廃プラスチック、廃油などの産業廃棄物13品目をセメント製造の原料や燃料に再利用していく。同社はこれまで、木くずや市の一般廃棄物の再利用を進めており、リサイクル事業にさらに力を入れることで、天然資源の保全にもつなげるとしている。
同社は2009年に木くず処理、11年に名護市の一般廃棄物焼却灰の処理をスタート。同工場では12年度に約11万6千トンの廃棄物を再利用し、セメント製造1トン当たり、233キロを使用している。今年3月30日付で県の許可が下り、新たに燃え殻、鉱さい、がれき類、繊維くずやゴムくず、ガラスくずなど、13品目を受け入れるという。
セメント製造には酸化カルシウムや二酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどを含む原料が必要だが、廃棄物のガラスくずや鉄鋼さい、空き缶などにはシリカやアルミ、鉄などが含まれ、同社の中村秀樹常務は「全てセメントに必要なものでごみはほとんど出ない。高温処理なのでダイオキシンの心配もない」と説明。
受け入れ品目拡大に向けて、同社は新たに粉砕器や中間タンクなどの施設整備も実施。すでに全国では1トン当たり469キロと廃棄物利用は進んでおり、同社は「まずは年間に300キロの再利用を目指し、全国に近づけたい」としている。
出典:沖縄タイムズ