岩手県、県境産廃現場でのり面除去へ(2014/03/16 11:00)
2014/03/17
ニュース
田子町と二戸市にまたがる県境の産業廃棄物不法投棄問題で、岩手県は15日、有機化合物「1、4ジオキサン」の浄化を進めるため、汚染濃度が比較的高い現場北側(通称A、B地区)ののり面を掘削し、除去する方針を示した。両地区周辺では高い所で環境基準値の約100倍のジオキサンが検出されており、県は汚染土壌を取り除くことで浄化を本格的に進める考え。
県廃棄物特別対策室によると、昨年12月に現場内の観測井戸39カ所で採水調査した結果、17地点で環境基準値を超過。A、B地区で濃度が比較的高いことが判明し、B地区の一部では環境基準値の約100倍となった。
このため、汚染土壌を掘削するとともに、A地区に新たに貯水池を造成するなどして浄化対策を強化することを決めた。土中に水を染み込ませた上で、ジオキサンが溶けた水を井戸でくみ上げ、分解処理するという。
3月4日から着手した青森県境への鋼矢板設置工事は5月ごろに終了する見通し。完工次第、県境に接するA地区の遮水シートを撤去して汚染地下水の洗い出しを始める方針で、ジオキサンの浄化対策を本格化させる。
出典:デーリー東北新聞社