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汚染チップ放置:住民らが告発へ 廃棄物法違反疑い 滋賀

2014/01/29

ニュース

 滋賀県高島市の琵琶湖畔に放射性セシウムに汚染された木材チップが大量に放置されている問題で、住民や環境学者らが、チップを持ち込んだ関係者らを廃棄物処理法と河川法違反の疑いで30日にも滋賀県警と警視庁に刑事告発する方針を固めたことが分かった。

 告発は、昨年3〜4月、東京電力福島第1原発事故による放射性物質で汚染され、福島県の製材会社から搬出されたチップを高島市を流れる鴨川河口の琵琶湖畔に不法投棄し、無断で土地の形状変更をした疑いがあるとの内容。放置に関与したとされる東京都の会社経営者のほか、収集運搬などに関与したとされる氏名不詳を含む4人を対象としている。

 告発するのは、高島市の女性(49)と石田紀郎・元京都大教授(環境毒性学)、畑明郎・元大阪市立大教授(環境政策論)ら。

 問題は昨年9月に発覚した。チップは昨年3月から県管理地の河川敷に袋詰めで放置され、一部は袋から出されて570メートルにわたって3・5メートルの幅で敷き詰められた。量は約390立方メートル(当初発表は約580立方メートル)で、汚染濃度は県の測定で1キロ当たり最高4300ベクレルとされる。

 嘉田由紀子知事は9月に関係者の刑事告発を検討する方針を県議会で表明したが、今も告発していない。一方、撤去も遅れている。県は12月に放置に関わった業者が1月末までに自主撤去する計画書を提出したと発表したが、その後、この業者が計画を撤回したと発表。放置とは関係ない第三者の県外企業が自ら費用を負担して作業すると説明。作業も遅れ、県は撤去完了が月末からずれ込むとの見通しを示している。

 告発するメンバーらは「責任を問わなければ汚染物質の不法投棄が各地で起きる恐れがある。県が告発しないので、あしき前例となるのを防ぐために決めた」と話している。

出典:毎日新聞

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